渓流釣り攻略ガイド 難しいイメージのテンカラ釣りを徹底攻略! 【テンカラ釣り編】

渓流釣り攻略ガイド 難しいイメージのテンカラ釣りを徹底攻略! 【テンカラ釣り編】

はじめに

ほとんどの川は漁業組合により管理されており釣りをする場合遊漁券が必要です、必ず携帯しましょう。

一般的な渓流解禁日は4/1~9/30までとなっておりそれ以外の時期に釣りをすると処罰されます、また場所によっては解禁日が早かったり禁漁日が遅かったりしますので必ず下調べを行い釣りに出かけてください。

ヤマメやイワナなどの渓流魚は個体の絶対数が少なく養殖物の放流なども盛んに行われておりますが、釣りを長く楽しむためにも体長の小さな個体は逃がしてあげてください。

渓流に生息してる魚は非常に温度に敏感なので素手でさわるときは川の水で十分に手の温度を下げてからさわってあげてください。

釣り場にゴミを捨てるなどの行為は釣り場を減らすことに繋がるので必ず持ち帰りましょう。

 

 

 テンカラ釣りとは

竿・糸・針のみで行われるシンプルな釣法です。

一般的には川幅の狭い渓流域以上の上流で行い、ヤマメ・イワナ・ニジマスなどの水生昆虫を捕食するターゲーットを狙います。

エサを必要とせず毛鉤と呼ばれる水生昆虫に似せて作られた疑似餌針を使用して魚を釣ります。

フライフィッシングとの大まかな違いはリールの有無、毛鉤の精巧さ、などが挙げられます。

テンカラ釣りは元々漁として行われていた釣りであり精巧な作りの毛鉤を使用する必要はないと考えられています。

非常に難易度の高い釣りなので初心者の方がいきなり始めると最初の1匹を釣り上げるのに苦労すると思います。まずはミャク釣りなどで魚とのやり取りを覚えると多少楽になるかと思います。

 

 

 対象魚

一般的なターゲットとしてヤマメ・イワナ・ニジマスなどのマス類の魚。

他にはハヤ・ウグイなどの水生昆虫を捕食する魚はすべて対象魚となります。

 

 

 対象魚の生態

ヤマメ・イワナの生態はこちらの記事を参考にしてください。→ 渓流釣り攻略ガイド ミャク釣り編

もっと詳しい渓魚達の生態はこちらの記事で解説しています↓

ヤマメ編

イワナ編

ニジマス編

ハヤ編

 

ニジマスの生態

本来外来種であるニジマスですが食味、養殖のしやすさなどの理由で日本各地で放流が盛んに行われてる魚です。天然のニジマスは一部の地域でのみ定着しておりほとんどが養殖されたものになってます。

体長は40cm前後で渓流魚としてはかなり大型の魚となってます。海に降りた個体は特に大きく成長し1mを超える個体も確認されてます。

ニジマスの特徴は体全体に無数の黒点があり、エラから尻尾にかけて虹色のラインがあります。ルアーフィッシングでも特に人気の高い魚で釣りやすさなどから入門向けの魚として知られています。貪欲な食性でルアーや毛鉤といった疑似餌でも比較的楽に釣り上げることができます。

ニジマスの詳しい生態はこちらの記事で解説しています→ニジマス編

 

 

 準備するもの

 

竿

3.0m~4.5mの渓流竿か3.3m~3.6mのテンカラ竿を用意しましょう。

源流域では3.0mほどの短め、渓流域では3.3m~3.6m、本流域では3.3m~4.5mの場所に合わせたものを用意してください。

テンカラ竿は高額な竿が多いので初めは渓流竿を使用して釣りに慣れるのがオススメです。

渓流竿を使用する場合柔らかい竿だと毛鉤の操作に苦戦するので先調子の固め(硬調以上)をオススメします。

テンカラ竿の購入を検討してる方は3.6mほどの長さが汎用性が高くオススメです。

オススメの渓流竿はこちらの記事で紹介してます→初心者の方におすすめ!! 【渓流竿】 初めての1本に最適な渓流竿を紹介 5選

ワンランク上の渓流竿はこちらの記事で紹介してます→★初心者以上★の方におすすめ!! 【渓流竿】 渓流釣りに慣れてきた方にオススメな渓流用延べ竿を紹介 5選

オススメのテンカラ竿はこちらで紹介してます→初心者の方におすすめ!! 【テンカラ竿】 初めての1本におすすめなテンカラ竿紹介

テンカラに慣れてきたらこちらのロッドもオススメ→★初心者以上★の方におすすめ!! 【テンカラ竿】 テンカラに慣れてきた方にオススメのテンカラロッドを紹介 5選

 

ライン

テンカラ釣りで使用するラインは特殊な仕様でテーパーライン(徐々に細くなる構造)とレベルライン(均一な太さ)があります。

テーパーラインとは先に向けてラインが細くなり毛鉤を遠くに飛ばしやすいというメリットがあります、しかし操作性の難しさやコストの高さなどの理由から最近ではレベルラインでの釣りが主流です。

レベルラインとは均一な太さで普通のフロロカーボンなどで代用ができます。ライン自体が軽いためテーパーラインに比べると毛鉤の遠投性に欠けますが、操作性の良さやコストの安さなどからこちらを使用する方が多いです。もちろん初心者の方にはこちらがオススメ。こちらの記事ではレベルラインの使用を前提として書かせて頂きます。

 

レベルライン用の3号~4号 フロロカーボンの3号~4号 のどちらかを用意しましょう。

レベルライン・フロロカーボンはどちらでも構いませんがレベルライン用のラインが視認性が高くオススメです。

ドライ(浮く)タイプの毛鉤を使用する方はナイロンラインの3号~4号も用意しましょう。

ハリスの紹介記事でフロロカーボンラインを紹介してるので参考にしてください。(下のリンクと同じです)

 

ハリス

フロロカーボンライン1号を用意しましょう。

あまり細いハリスだと合わせ切れを起こす可能性があるので1号以下は避けましょう。

オススメのハリスはこちらの記事で紹介してます→初心者の方におすすめ!! 【渓流用ハリス】 コスト重視orパフォーマンス重視 5選

 

毛鉤

毛鉤とは魚が捕食する昆虫に似せて作られた疑似餌針です。

毛鉤の大きさは#で表示されてます、初心者の方はどれを買っていいかわからないと思いますので#14あたりを選ぶと無難です。

毛鉤を自作する方も多いと思いますがとりあえず釣りをしてみたい方は完成品を釣具店などで購入してください。

購入する際の注意点として視認性に優れたものを購入してください。慣れてくれば問題ありませんが初めのうちは自分の毛鉤がどこにあるのか見失ってしまいます、そうなれば魚の当たりも取れなくなりデメリットしかないので見やすさを優先して選びましょう。

また毛鉤のタイプもドライ(浮くタイプ)以外だったらどれでも大丈夫です。もしドライタイプを使うのであればナイロンラインも合わせて用意してください。

初心者の方は毛鉤を引っ掛けてしまいなくすことが多くなると思いますのである程度の個数は準備しましょう。

 

オススメの毛鉤はこちらの記事で紹介してます→初心者の方におすすめ!! 【テンカラ用毛鉤/フライ】 初めての方でも使いやすく良く釣れる毛鉤/フライを紹介 5選

 

その他あると便利な小物

初心者の方におすすめ!! 【フィッシュグリップ/プライヤー/ナイフ】 魚を釣った後に必要な小物を5つ紹介

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 余裕があれば準備するもの

ランディングネット

毛鉤ケース

仕掛け巻き

小物入れ

ラインカッター

フィッシュグリップ

針外し

タオル

魚を締める場合はナイフかハサミ

持ち帰るためのクーラーボックスか袋

 

 

 釣り方

テンカラ釣りには覚えておきたい毛鉤の流し方が2種類あります。

まずはアップストリームキャストです。

アップストリームキャストとは、自分が立ってる場所から上流に向かってキャストして毛鉤を遠くに飛ばし流れに乗せて足物まで持ってくる方法です。渓流釣りは基本的に上流へ釣り上がって行くためこれが一番理想的な流し方です。また魚は上流に頭を向けてエサを待ってますので後ろからアプローチすることができ非常に効率的です。

次はダウンストリームキャスト

アップストリームキャストとは反対に、下流に向かってキャストする方法です。キャストというよりは目の前に毛鉤を落として流れに乗せて遠くに運んでもらう感じになり、魚の頭側で動かないといけないのでより慎重なアプローチが必要です。どうしてもアップストリームキャストで流せない場所で使ってみてください。

 

キャスティングを覚えたらまずは魚が毛鉤に食いつくメカニズムからお話したいと思います。(ここからは筆者の個人的な意見です)

魚は毛鉤を見た瞬間それをエサだと認識しますがすぐにそれが偽物だと気づくでしょう、そうなれば絶対に毛鉤に食いつくことはありませんしその後流れてくるエサに対しての警戒心も強くなってしまいます。では「具体的にどうすればいいのか?」答えは簡単です、魚に毛鉤を見せないことです。ですが毛鉤を見せないと言ってもそれは無理ですよね。ですのでなるべく魚に毛鉤を見る時間を与えないようにしましょう。釣れそうなポイントを毛鉤が通過したらすぐに回収してください。

次に大事なのは毛鉤の流し方です。

魚は少しでも違和感を感じると毛鉤を警戒してしまいます、自然な虫を演出できれば警戒されることもなく魚に毛鉤を食べさせることができます。ラインを張ったり、水中で毛鉤を操作したりといった行為は違和感を抱かれやすいので毛鉤を流し始めたら水面に触れてる部分はハリスから下だけが理想的です。また同じ場所で毛鉤を流し続けても釣れる確率は低いので2~3回流したら次のポイントへ向かいましょう。

次は毛鉤を流すポイントです。

まず一番初めに流したいポイントは白泡があるところ。白泡があるということは水中に溶け込んでる酸素の量も多くなり魚にとっても居心地のいい場所になります、またそういった場所は魚が身を隠せる場所がありエサを待つのにも効率的な場所です。

他に狙うポイントは流れの中心、中心から逸れた流れの緩い場所、流れが合流してる場所、岩の裏または下など魚はいろいろな場所に潜んでます。実際渓流に行ってみれば分かりますがこういったポイントは星の数ほどありますので怪しいと思ったポイントにはとりあえず毛鉤を流してみましょう。

 

大事なこと

渓流釣り全般に言えますが魚にこちらの気配を感じさせないよう静かに移動しましょう。

回収できる仕掛けは積極的に回収しましょう。

初めての場所は危険なこともあるのでできれば2人以上で行きましょう。

 

 

 最後に

いかがでしたか?

こうしてみると他の釣りに比べると非常にシンプルですね。

低予算で始めることができるので初心者の方にオススメしたい釣りですが、非常に難しい釣りなので初めての魚を手にするのは相当な根気が必要になるかもしれません。しかしコツさえ分かってしまえば釣りやすい釣りでもあります。これから始めてみようと思った方は是非気楽な気持ちで初めて見てください。

それでは楽しい釣りライフを!