魚種別攻略ガイド 【クロダイ編】 魚種に合わせた最適な仕掛けと釣り方/特性から行動パターンまでその魚種の全てを徹底解説!!

魚種別攻略ガイド 【クロダイ編】 魚種に合わせた最適な仕掛けと釣り方/特性から行動パターンまでその魚種の全てを徹底解説!!

 クロダイの生態&生息域

 

クロダイとはスズキ目タイ科に属した魚種の1種です、別の呼び方として有名なものではチヌ/チン/クロなどがありますが全ては本種クロダイの地方名とされています。近縁種にはキビレ(下の画像)、ミナミクロダイナンヨウチヌなどの魚種もいますがキビレはヒレが黄色いことから見分けることが可能、ミナミクロダイとナンヨウチヌは沖縄付近の一部の海域でのみ確認されており本州で見かけることはないかと思いますのでこちらの記事での説明は省略させて頂きます。

体長は最大70cm程度、よく釣れるサイズとしては20cm~30cm程度となります。外見はタイと特徴が一致しますがクロダイには帯状の黒い模様が入り体色も黒っぽい個体が多いので見分けるのは容易、稀に模様の薄い個体もいますがタイのシルエットと黒い体色は本州での釣果なら本種と断定して間違いないかと思います。

生息域は北海道南部から鹿児島までの全ての沿岸部付近、大型の海水魚としては珍しく浅瀬を好む傾向が強く時には河川まで侵入することもしばしば。釣りシーズンとしては通年狙うことが出来ますが他の魚種と同様に水温の低い時期(12月~2月頃)は沖の深場へと移動してしまうので狙うなら3月~11月の釣りやすい時期に向かいましょう。

クロダイの産卵期は春(2~3月頃)とされており浅瀬へ戻ったクロダイはそのまま産卵期を迎えます、産卵直後のクロダイは体力を使い果たしなかなか口を使わなくなりますが少しずつ時間を掛けて回復すればまた血気盛んなクロダイへと戻ります、このことから大型を狙うなら産卵期付近(2~3月)を狙うのがオススメと言えますね。

まとめとして…数釣りを楽しむなら8月~11月、大型のクロダイは岩礁地帯を好む傾向が強いので大型狙いなら2月~4月がオススメです。

 

 

 クロダイの特性&食性

 

クロダイの食性は非常に貪欲な雑食性となっておりエサとして好んで捕食するのは小魚類/甲殻類/貝類/多毛類など、時にはスイカトウモロコシといった野菜なども食べてしまうほどの悪食です(場所によってはスイカをエサに使うところもあります)。またクロダイは上から落ちてきたものに好反応を示すことが多くヘチ釣りなどはこれらの特性を上手く使ったクロダイ釣りの代表的な釣法と言えますね。釣りで狙う場合に使うエサは代表的なものでオキアミ/カニ/イカ/岩虫/コーンなど、ルアーならポッパーを使ったトップゲームやワームを使ったチニングなども手軽で魅力的な面白さがありオススメです。

しかしここまで見るとなにをしても釣れそうなイメージのクロダイですが実際はかなり神経質な性格の憶病な魚なのです、少しでも足音を立てたり海面に影を落としたりすると警戒され釣り人にはマイナスにしかならないので現地ではあまり騒がず忍び足でポイントまで近づきましょう。

 

 

 クロダイ狙いに最適な釣法&仕掛け

 

クロダイが狙える釣法には代表的なものだとフカセ釣り/ダンゴ釣り/ヘチ釣り/チニングなどがありそのどれもが全く感覚の違う釣りとなっています、さらに時間/季節/場所などにより最適な仕掛けが異なるクロダイのみをターゲットとした場合は初心者の方だと挫折してしまうほど釣れないこともあったり…。と色々と難しいのでこちらの記事ではクロダイ+その他の魚種も視野に入れたオススメの釣法を紹介していきます。

 

まず初心者の方にオススメな釣法は、道具の手間がありますが釣果の安定性が段違いなフカセ釣りです。クロダイよりもその他の魚種が釣れる確率が高いですが上手くいけば連続してクロダイを上げることもできます、クロダイをフカセ釣りで狙うコツとしてはコーン配合のエサを使ったりボトムまでしっかりとエサを届けましょう。

フカセ釣りの攻略記事はこちら→https://hanabisiki.com/post-175

 

続いてはとりあえずクロダイを狙った釣りを試してみたい方にオススメな釣法、シンプルで技量が求められますがヘチ釣りがオススメ。結構な確率で外道も釣れますがフカセよりもクロダイを狙いやすくこちらは道具も手軽、エサを変えれば他の魚種を狙えたりと応用次第では万能な釣法となります。地域により異なると思いますがエサはカニorイガイを使うのがオススメ(テトラの近くにいたりします)、コツとしてはとにかくギリギリを攻めることが釣果への近道です。

ヘチ釣りの攻略記事はこちら→https://hanabisiki.com/post-2575

 

最後になりますがもっと手軽でゲーム性重視な方にはルアーを使ったチニングがオススメ、水温が上昇すればルアーにも好反応を示すので最盛期(9月頃)なら初心者の方でも楽しむことができます。コツとしては時間帯によりルアーを使い分けること、夜間はとにかくボトムを攻めることです。デイゲームならオススメはポッパーを使ったトップゲーム、ナイトゲームならラバージグなどのボトムに特化したものがオススメです。

チニング攻略記事はこちら→https://hanabisiki.com/post-2665

 

 

 釣り場の選び方&コツ

 

比較的浅瀬を好む傾向にあり水深は1m~5m程度の場所、時間帯は他の魚種と同じくマズメ時を狙いましょう、ただどちらかと言えば夜型の魚種なので夕方のほうが釣りやすいと思われます。場所としては堤防/漁港/磯/サーフなどがクロダイのポイントとなり、具体的な解説は長くなりそうなので簡単に説明しますが堤防や漁港なら足元ぎりぎりを狙ったヘチ釣り、磯ならフカセ釣り、サーフならチニングが扱いやすくオススメです。また他にもクロダイには「小さな群れを作る」「汽水を好む」といった性質があります、汽水域は特にルアーが有利になりやすいので汽水域での釣行なら初心者の方もルアー釣りを検討してみましょう。

 

 

 

 クロダイの食味&美味しい食べ方

 

クロダイの食味はその名前の通りタイに似た弾力のある食感さっぱりとした味の美味しい魚です。しかしその食性と環境適応能力の高さから時期や場所(ベイト/水質)などの要因によりその食味は左右されやすく「クロダイはまずい」といった意見も多く耳にしますよね…。上記の要因+身の劣化も早いためこうして意見が分かれる魚になってしまいましたが対策さえ行えば美味しいクロダイは食べれます!、対策としては身に磯臭さが出やすい初夏~初秋は避ける、足の速い魚なのでなるべく食べる直前まで活かす、これだけ意識していれば食べれないほどの個体にはまず出会わないと思いますので皆様も是非試してみてください。

オススメの調理法は味と食感を十分に活かした刺身/寿司/塩焼き/カルパッチョなどのシンプルなもの、身の臭いがきついときは薬味を使ったりと工夫しましょう、それでも臭いが気になる場合は皮を剥ぎ煮付け/ムニエルなど熱を通しても美味しく頂けるのでこちらもオススメです。